予備校レポート Yobiko Report

「佐野らーめん店」で新しい人生を歩んでいく受講生や講師の方たちを、佐野らーめん予備校スタッフが直撃取材しました。

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戦略だけではない、やさしさあふれる人情経営で
地元から愛される一店。

受講生
佐野らーめん 佐よし
佐藤 義之さん
作成日 2023.11.07

2022年3月10日(佐藤の日)に創業した『佐野らーめん 佐よし』の店主、佐藤 義之さんを訪れ、店舗立ち上げから1年半たった現状について取材しました。佐藤さんは、自店の話だけでなく、予備校や佐野らーめん業界についても熱心に語ってくれました。

テレビに取り上げられた佐野らーめんに感じた勢い。

前職では銀座のホテルで和食料理人として腕を振るっていた佐藤さん。しかし3年前…コロナ禍によりそれまでの状況は一変しました。繁華極まる煌びやかな街であったのに、帰路すれ違うのはたった2、3人ほど。当然、ホテルの集客は激減しました。それでも雇われ料理人なので毎月の給与はありがたい。しかしその環境に甘んじてはいられませんでした。ホテル支配人に義理を通し、地元の栃木市に戻り新たな道を選択。しかし、コロナ禍の影響はここ栃木でも同じでした。そう簡単に職が見つからず、いろいろと模索していくうちに、ラーメン業界に新たな可能性を見出しました。しかも隣町には佐野らーめん。さらに時期同じく、卒業して奮闘する小林さんをテレビで目にし、マスメディアに取り上げられる程話題の佐野らーめん予備校に勢いと未来を感じたそう。そうなると行動力のある佐藤さんにとっては、予備校の門をたたかない理由はありませんでした。

味の決め手は、出汁マイスター謹製のかえし。

ラーメン店には当然、中居さんがいるわけではないし、接客の仕方やダンドリが和食とは全く異なりますが、佐藤さんのつくる佐野らーめんには、和食の道で長年にわたって培ってきた技術が存分に生かされています。スープを一口すすれば、少しだけ甘みを含むやわらかなコクの中に、凛とした醤油の味わいが引き立ちます。「魚や乾物系は火にずっとかけているとエグミだったり、酸化による臭みが出るので、スープではなくかえしの材料として適度に火を通すだけに留めます」と、味の決め手を教えてくれました。出汁マイスターの資格を持つ佐藤さんとしては、かえしを『出汁醤油』として捉えているのだそう。仕込みには3日かけることからも、そのこだわりがうかがえます。

創業時の大変さはありつつも、売上は堅調!

佐藤さんのお話ぶりから、順調そうな『佐よし』のこの1年半。それでもやはり「初年度はいろいろありましたねぇ」と。特に一大事だったのは、仕入れ先業者さんの倒産。ちょうどシルバーウィークにぶつかり、書き入れ時だというのに具材が厨房に入らないという最悪な状況に。ただ、佐藤さんのお人柄から成る人脈もあったのでしょう。別の業者さんから仕入れることができ、難局をなんとか乗り越えられました。大小様々な困難がありつつも、お店は順調に成長をたどっており、2年目の今、売上は順調に伸びている。さて、どんな戦略で成功しているのでしょうか。

地元リピーター9割!すでに愛される店に。

予備校では『ターゲットを地元の方にするか、観光客にするか』をテーマにする座学がありますが、『佐よし』さんは、平日の9割もが地元の方とのこと。「ウチのお客さんはほとんどポイントカード持ってますよ」と、地元で且つリピーターが多数を占めるそうです。なぜそれほどまでにリピーターをつくれるのか聞いてみると「近いからじゃないですか(笑)」と謙遜していますが、その成功は佐藤さんのやさしさがたぐりよせている点も見逃せません。「家族でウチに来た時くらいは、親御さんも自分の好きなもの食べて帰ってほしいので『お子さまラーメンセット無料』、学生さんにはお小遣いでお腹いっぱいになってほしいので『ライスor麺増無料』をやっているんですよ。大人になった時、思い出の味としてまた来てくれたら嬉しいじゃないですか!」そんな人情味あふれる佐藤さんの人柄があってこそ、多くのファンをつくり出せているのだと感じました。

積極的なイベント参加で知名度UP!

溢れるほどのバイタリティも持つ佐藤さんの取り組みの範疇は、店舗だけに留まりません。先の10月には東京で開催された『日本ご当地ラーメン総選挙』に佐野らーめん会から代表として参加。全国のラーメン屋さんとつながり、様々な情報を交換でき、とても有意義な参加になったとのことです。その他にも、地元商業施設での麺の青竹打ちイベントへの参加や、東京の小学校から突如依頼のある社会科見学の受入れなども快く引き受けています。とにかく声がかかれば、二つ返事で積極的に参加するスタンスの佐藤さん。いったいそのモチベーションはどこから来ているのでしょうか。ひとつは、店舗の認知向上につながること。実際にその効果を感じていると言います。そしてもうひとつ、佐藤さんの軸となる想いがあります。

目的は、地元への貢献。しかし、ひとりでは限りがあるから…。

育ちは栃木市でも、生まれは佐野市の佐藤さん。「ここ佐野市で開業しようと思った一番の理由は、地元に貢献したいから」と言い切ります。だから地域貢献につながるイベントや取り組みに積極的に参加しているのです。ただ「今は、ウチだけどんどん前に出てしまって他のお店に申し訳なくて…予備校生や既存店同士がもっと密につながって盛り上げなきゃいけないんですよね」と正直な気持ちを口にしてくれました。アイデアマンでもある佐藤さんは、佐野らーめんらしいユニークな商品のふるさと納税への出品や、高校生の食育を目的に彼らが生産した農産物と佐野らーめんのコラボなど、取り組みたいアイデアがどんどん出てきます。「大切にしているのはお金もうけじゃなくて、地域貢献。ウチだけではできないので、NPOなどにご協力いただける方がいればありがたいんですよね」と目下、実現に向けてのコネクションを探っているそう。

予備校の環境を生かし、自身の熱で可能性を広げる。

開業するためのプログラムや環境がある佐野らーめん予備校。ただし、「予備校生は、開業して佐野らーめんでどうしていきたいのか、というビジョンを明確に持つことがまずは大切」と説く佐藤さん。開業の先にある夢を叶えるため、予備校での学び以外に、自身にとって何が必要かを認識し、その不足分を埋めようと自ら動いていくことも重要であると。そのためにはメディア取材やイベントへの積極的な参加、地元の子供たちとの絆づくりなどを更に加速させたいですし、そのきっかけを作れる環境は、ここ予備校にはたくさんあります。そして佐藤さんは、これから佐野らーめんで身を立てようとしている同志と一緒に佐野らーめん全体をもっともっと盛り上げたいと思っています。彼のような熱い卒業生を輩出しているこの佐野らーめん予備校に少しでも興味を持たれた方は、ぜひ一度お問い合わせください。

<佐野らーめん会会長/太七店主 西谷政美>

若者の積極性で、佐野らーめんにさらなる活気を!

「佐藤さんに相談やお願いをすると、いつも前向きに取り組んでくれてとても助かっています。佐野らーめん会もいよいよ世代交代の時期にさしかかっています。我々年配者がいつまでも前に出ていたら、衰退しかありません。だから、佐藤さんのような若者たちがどんどん積極的にチャレンジして今以上に盛り上げていってほしいです。これから佐野らーめんのお店を持って活躍したいと考えている方にとっては、たくさんのチャンスが転がっていると思いますので、ぜひ佐野らーめん予備校の受講を検討してみてください。」

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